秘書の嫁入り 夢(30)

「…凄い…、ユウイチ、ぁあっ、あ、イイッ、」
「ジェラシーを感じてしまいそうだよ。そんなにイイの?」
「…うん、時枝さん…、こんなこと、毎晩してたんだ…あ、ザラザラした舌が…」

動物なだけに、次の行動が予測が付かない。
出ないミルクを吸い出そうと、強く吸引したり舌でピアスを揺らしたり、かと思えば乳首を甘噛みしたり。

「ユウイチ、こっちは、ミルク出てるよ。少し苦いかもしれないけど」

潤の乳首を貪っていたユウイチを黒瀬が引き剥がし、自分の爪で弄っていた潤の先端へ連れて行く。
黒瀬が蜜口が開くように割ってやると、そこから滲み出る蜜を興味深そうにユウイチが見つめた。

「時枝とは匂いも味も違うから、舐めてごらん」

ユウイチが舌を出し、チョロッと舐めた。

「ぁああっ、」

ブルッと潤の身体が震え、後ろから伸びている黒瀬の腕に潤が捕まる。
味も匂いもミルクとはほど遠いが、舐めればピクッと反応を示す潤の陰茎と、舐める度に湧き上がる泉のような潤の蜜に、子犬のユウイチは時枝のモノと同様、興味津々といった感じで舌を小さな孔に這わせた。

「…く、ろせっ…、ヤバイって…、良いけど、ヤダッ!」
「何が、イヤなの、潤?」
「…ユウイチで、イきたくない、よぅ…、後ろっ、…早くっ、…」
「後ろって、背中? 痒いの?」

黒瀬が意地悪して、潤の背中を掻くフリをする。

「…わかってる、だろっ! …欲しい…、頂戴っ!」
「ちゃんと、言葉にして。出し惜しみは良くないよ、潤」
「ぁあっ、もう、間に合わないっ、――ひぃ、」

爆発寸前の潤の根元を黒瀬の指が握りしめた。

「これで、大丈夫。さあ、して欲しいことをハッキリ言ってごらん」
「俺の…アナルに…、黒瀬の太いの…挿入して…」

潤が自らの手を後ろの孔に持って行く。

「挿れるだけでいいの?」
「…奥までがいい…アレ、してっ…落とすヤツ…」

待てない、と潤は自ら指で解し始めていた。

「ユウイチは、どうする? もう、いいの?」
「…ユウイチも欲しい…」
「一緒は無理だよ。潤。潤の好きなヤツすると、ユウイチは潤を舐められないから。時枝に返してあげよう」

半分白目を剥いて、嬌声をあげている時枝。
その上には勇一が被さっているので、返そうにもユウイチを置く場所がなかった。
それならば、と黒瀬が含みのある笑みを浮かべ、ユウイチを一旦、繋がっている二人の横に置き、勇一の尻の後ろに行くように命じた。

「あふっ、何するんだっ! クソ犬ッ」

上下に動く勇一の窄みをユウイチの舌が捉えた。
時枝に掘られた勇一の孔は、まだ赤く腫れていて、時枝の放出したモノの匂いが残っていた。
時枝の香に誘われるように、ユウイチが勇一の入口を執拗に舐め始めた。

「―勇一ッ、…休むなっ!」
「そんなこと、言ってもよぅ…あっ、てめぇ、人のケツ舐めるなっ!」
「勇一ッ、ユウイチと遊んでないで、仕事しろッ…もっと奥まで…来い…」
「ンなこと言ってもよ、…あぁ、もう、このクソ犬っ、舐めるなら、勝手に舐めてろ…後で覚えてろ…ヤべぇ…コイツ」

尻にユウイチの舌を感じながら、勇一が時枝を悦ばせようと腰を振る。
ぶらぶら揺れる珠が面白いのか、ユウイチは孔だけでなく双珠までも舌で突いたり、前足を伸ばし触ったりと遊ぶ範囲を広げた。
時枝に突っ込む勇一。
その勇一の尻を弄ぶユウイチ。
二人と一匹の営みが、そう仕向けた黒瀬と潤を更に興奮させた。
黒瀬は自分の猛った雄に潤を座ったまま突き刺すと、潤を持ち上げギリギリまで抜き、上から潤をストンと落とす。 
最近の潤のお気に入りがこれだ。
重力に任せての深い結合は、普通だと届かないような場所まで黒瀬を感じる。
内臓を目一杯広げられ、杭に突き刺さる強い刺激に、潤は頭の中が白くなるぐらい感じるのだ。

「あう…、黒瀬っ、黒瀬ッ…」
「今日は、特に感じているね…ふふ…やはり、小型犬、飼う?」
「…ユウイチだけじゃなくて…、なんか…あぁああ、あっ、…深い」

奥まで入ったところで、一旦黒瀬が潤を持ち上げる。

「あん、…嬉しい…、時枝さんと、…組長さんと…あぁああっ、」

黒瀬が手を弛め、潤を落とす。

「潤、言わなくても分るよ…心配していたんだろ。…もう、この二人のことはいいから、思いっきり乱れてごらん」

淫靡というよりは、幸せな空気に満たされた二組の交わり。
その二組の間を行ったり来たりするユウイチ。
快楽の宴は、時枝と潤が意識を数回飛ばしても終わることはなく、結局、明け方まで続いた。