秘書の嫁入り 夢(9)

「…んっ、…あぅ…、やめてくれっ!」
「潤、愛し合おう…」
「うん」

黒瀬は時枝の中に入ったまま、潤と見つめあう。
視線と視線を絡め、まるで潤と交わっているようだ。
潤と視線を絡めたまま、激しく時枝の中を切り開く。
潤は潤で、時枝のモノを遠慮無く扱いていく。
後ろを黒瀬に、前を潤に嬲られ、時枝は堪らず前にある潤の身体にしがみついた。
三人がピタッと引っ付いた状態で、尚も行為は続けられた。

「ぁああっ、…ウソッ……、あっ、」

ユウイチに犯られている訳ではないので、恐怖心はないが、勇一の弟、しかも自分の上司と繋がってしまったという背徳感が、時枝を興奮させていた。
しかも、その嫁が、一部始終を自ら参加しながら見ているのだ。
黒瀬と潤による不道徳な行為に、時枝は情けないが感じていた。

「時枝さんの、凄いよ…あの時だって勃起しなかったのに…」

あの時とは、時枝が薬物で昂ぶった潤の身体を鎮めようとしたときのことだ。

「時枝、今の痴態を兄さんみせたら、あの人どう思うだろうね~。ますます、いじけるか、煽られて勃つか…カメラ仕込んであるから」

ギュッと時枝の内部が締まった。

「…録るなっ!」
「ふふ、冗談だよ。ほら、怒ってないで、もっと感じれば? 潤、根元握って」
「…ぐっ」
「ふふ、時枝は頭白くなるぐらい、勝手に感じてればいい。潤…」

前を堰き止められまま、激しく黒瀬に突かれる。
本宅へ戻ってから治療以外で触れられることのなかった場所は、はしたなく悦んでいた。
勇一に触れられることも見られることも拒んでいたというのに、自分がこんなに飢えていたのかと、思い知らされる。

「…黒瀬、俺も…ヤバイ…欲しい…」

潤にしがみつく時枝の指が、黒瀬に突き上げられる度に、潤の背に食い込む。
黒瀬の太い杭が自分の中に収まっている感覚が想像され、潤の身体の奥深いところが疼きだす。 
時枝を握りながら、潤自身の腰も揺れていた。

「もっと、欲しがってごらん。ほら…」

黒瀬の両手が、時枝を通り越し潤の腰に行く。
そのまま時枝を挟んだ形で潤の腰を掴むと、時枝に突き上げるリズムで潤を揺らした。
重ねているのは時枝の身体だが、黒瀬がセックスをしている相手は潤だった。

「…前を…離せッ…」
「まだ、イかせないよ、時枝。俺でイッてもいいの? これって、浮気じゃない?」
「…勝手に…、あぅ、人の身体に突っ込んで、何が…浮気だッ…クソッ……」
「な~んだ、分かってるじゃない、時枝。浮気じゃないんだから、もっと楽しめば? 俺より、ユウイチの方が良かった?」
「…バカなことを……言うなっ、比べられるかっ!」
「選べないほど、どっちもいいの? 欲張りだな。なんなら、大型犬も用意する? 雌に飢えた犬を数匹」
「…ヤメロッ! ぐっ、冗談でも、そんなこと……」
「本気だけど?」

黒瀬が一旦腰を下げ、一気に突き上げた。

「ン…あぁあああっ、」

黒瀬のサイズだと、狙わなくても時枝の弱い所を擦る。 
時枝の嬌声に潤の中心が揺れる。
時枝と違って、堰き止められてないので、既に蜜を流し始めていた。

「ふふ、もう、犬の話しても、震えは来ないみたい…時枝も意外と単純な身体しているよね~」

バカにしたような黒瀬の言葉だったが、その通りだった。 
犬を持ちだされ怒りは感じたが、恐怖で震えることはなかった。
それよりも今は、黒瀬に与えられた快感で震えていた。
黒瀬の手が潤の腰から潤の耳へと移動し、その耳を塞いだ。

「親に身体を裂かれた俺よりは…マシだと思うよ…時枝」
「――武史」

一瞬見せた、黒瀬の過去の傷跡。
潤は黒瀬が父親から受けた虐待に、性的暴行が含まれていることを知らない。
黒瀬の目は、悲しく揺れていた。
しかし、直ぐにいつもの黒瀬に戻る。
潤の耳からも手は離れ、また腰へと移動した。

「潤、先にイッていいよ。これで終わりじゃないから」

黒瀬が更に激しく時枝を突く。
その揺れで潤が感じ、時枝の腹は潤の垂らすもので、濡れていた。

「…黒瀬…、あぁ…、キスして」

黒瀬が潤の唇を塞ぐ。
その瞬間、潤が時枝の腹に自分の体液をぶちまけた。
そして、時枝の根元を握っていた手から力が抜けた。
一気に時枝の雄芯に堰き止められていたモノが駈けのぼった。

「ぁああっ、…勇一ッ!」

イく瞬間、時枝の瞼に恋しい勇一の顔が浮かんだ。
そして時枝の身体から、白濁の液体が数回に分けて放出された。

―――どうして、俺が、勇一以外の人間からイかされなければならないんだ?

放出してしまえば、身体はスッキリする。
同時に、無性に勇一が恋しかった。
どんなに激しく突かれ、どんなに無茶に抱かれようと、どんなに快感があろうと、勇一でなければ、身体も心も満たされなかった。

―――勇一に、愛されたい……