ヤクザ者Sの純情!33

「――凄いっ。真珠入りって俺初めて触った……」
「どこ触ってんだっ!」
「どこって、オッサンのチン●だろ。オッサン、ここがどこか知らないのか?」
「うるせっ、そういう意味じゃねえっ。手を退かせろ」
「ああ、手じゃ、オッサンには負けそうだから…」

佐々木の中心を握ったまま、大喜が腰を落とした。
風呂場の床に膝で立つと、顔を佐々木の先端に近付けた。

「…お、お前っ、まさかっ!」
「咥えるのは初めてだけど、オッサンのなら嫌じゃねえよ。心配すんな」

これは本当だった。
掘られる覚悟は佐々木を落とす話を持ちかけられたときからしていたが、口でどうこうとか男の精液を飲むことまでは具体的に考えてなかった。
漠然とそういう事もあるのかなと、思ってはいたが。
いざ目にし、変形する過程を肌で感じたら、嫌悪感は何一つなかった。

「…いや、そういう問題じゃないだろ…大喜、…そんなもん、口に咥えるんじゃねえっ!」
「大丈夫だって。俺、女によく咥えてもらってたからさ、コツは掴めてるって」

抵抗もないし、自分では上手いはずだと大喜は思っているが、問題が一つ。
サイズだ。
平成生まれの大喜の顎は小さい。
全体的に小顔だが特に顎がない。
日常生活には困らない程度だが、佐々木の一物を全部銜え込むのは無理だろう。
そこで、まず大喜は咥えるより先に、舌を使って舐めることから始めた。
感じやすい所は自分と同じはずだ。
自分にない部分はどんな風に感じるのかと、舌を真珠で浮き上がっている皮膚に這わせた。

「…ダイダイっ、よせッ」

佐々木が大喜を引き剥がそうとするが、急所を大喜に預けているので、力尽くという訳にもいかず、結果、佐々木の抵抗は無駄に終わった。

「――この、くそガキがっ、覚えてろよ」

ヌルッとした皮膚の真下でコリッとした真珠を舌で転がすように舐めてみた。

「…てめぇ…、人ので遊びやがって…」

佐々木の悪態とは逆に、佐々木の中心は大喜の舌を歓迎していた。
真珠をコロコロ転がすように舌を這わせると、一層硬さが増しサイズも変わった。
マックスと思っていたものは、まだ違ったようだ。
一通り真珠で遊ぶと、今度は裏筋からくびれに舌を這わす。
根元ギリギリから、上に向って舐めあげる。

「…ガキのくせに…そんなこと、…女にやらせていたのか…?」

答える代わりに、上目使いで意味ありげに佐々木を見上げた。

「…ガキが…エロい顔するなっ」

エロい、って褒め言葉だろ。
つまり俺の顔がオッサンを煽る材料になるって事だ。
大喜は、「ヤッタね」と心の中でVサインを出した。
もうヌルヌルとした液が佐々木の切っ先から出ていた。
小さな粒が浮かぶ度、大喜の舌が舐め取った。

「…んなもん、舐めるヤツがあるかっ」

信じられないと佐々木は頭を振る。
精悍な顔つき同様、佐々木からは男臭い匂いが漂い、また舌に感じる味も苦く、女のヌメリとは全く違う男を感じる味だった。
オッサンの体液舐めてるんだ…と思うと、頭がクラクラするほど興奮した。
さっき抜いてもらった部分が、また頭を擡げている。

「…あぁ、いい加減に…しろっ」

佐々木もそろそろ、限界に近いのだろう。
だが、まだ本当には咥えていない。
大喜の手が根元から半分までを掴むと、残りの半分を咥えた。

「―ん、ぐっ」

目一杯口を開け、佐々木を口の中に迎えた。
顎の関節がギシギシ鳴っているが、外れることはないだろう。
舌を動かしたいが、大きさに圧迫され、自由に動かせない。
いつも女にやってもらっている時のように喉を開き、出来るだけ奥まで入れたいが、少し扁桃腺に触れただけで咳き込み嘔吐き(えずき)そうになった。

「…ダイダイッ…、無理するなっ」
「…無理じゃ、ねぇよ」

涙目で言っても説得力はないが、大喜は佐々木を自分の口の中でイかせる気でいた。
奥まで飲み込めないので、咥えているといっても、口先でチュパチュパ吸っているのと大差ない。
佐々木の一番大事な部分に、口を付けていると思うだけで、大喜の擬似恋愛に拍車が掛かる。

(…なんか、俺…、マジになりそう…、ヤベ、俺、ホモだったりして……つうか、俺も、昼間のやつらみたいに変態?)

涙を滲(にじ)ませ、頬を上気させ、口端から涎が流し、自分の雄を咥えている大喜の顔が、佐々木から最後の理性を飛ばした。
拙いテクで一生懸命奉仕を決め込む大喜に、佐々木の劣情が煽られる。

「――っ、離せっ、出るぞっ」

出せよ、と離すどころか、精液を絞り出そうとするように、握っていた手を根元から咥えている口元までスライドさせた。
ドク、ドク、ドクッと三回に分けて、大喜の口の中に佐々木の欲望が放出された。

「う、ぐっ、……ん」

迷わず、大喜が出された青臭く苦いモノを飲み込んだ。

「…飲んだ…のか? お前、俺の…」
「ああ、ご馳走さま」

ニヤッと大喜が笑ってみせた。