その男、激震!(165)

★文庫の帯プレ第二弾…制作中。。。ちょっと遅れていますが、お待ち下さいネ。★

 

「そんなことはどうでもいいから、行くぞ」
「よくね~だろ。ルーシーの艶姿に影響されたのか?」
「そのルーシーがホテルの部屋であんたを待ってるんだよ。会いたくないのか?」
「…そりゃ、会いたいが…突然何がどうなっているんだ? お前の女装の意味もわからん」
「いいから、支度しろって。タクシー待たせてあるから、急げ」

訳がわからないまま、急かされる。
着流しではなくシャツとコットンパンツに着替え、上着を片手に財布と携帯だけ持ち本宅を出る。
大喜に促され裏門にまわると、タクシーが停まっていた。
勇一が先に乗り、その横に大喜が乗る。

「運転手さん、さっきのホテルに戻って下さる?」

女装した大喜が勇一に寄り添い、運転手に指示を出す。
離れろ、と勇一が身体を引くと大喜が「照れないの」と勇一の腕に自分の腕を回し、組んだ。
桐生の組長はソッチもいけるのかという運転手の視線をリアミラー越しに勇一は感じた。
タクシーに連れていかれた先は、ホテルはホテルでもラブホテルだった。
しかも、桐生が経営しているホテルの一つだ。

「ここは…」
「いいから、行きましょう」

少し前に、橋爪のせいで大喜が辛い目にあったホテルでもある。
普通のホテルでも良かったのだが、大喜がルーシーの画像を他のホテルのセキュリティカメラに録画されるのを好ましく思わなかった。
すでに勇一と一夜を過ごしたホテルには残っているはずだ。
あのときは、ルーシーを時枝と思わず連れ込んだので仕方ない部分がある。
だが、増やすべきじゃない。
勇一が気が付かないからといって、第三者が気付かない保証はどこにもないと、大喜は思っている。
時枝にも今後勇一との密会は、桐生系列でと忠告をいれてある。

「ラブホテルに一人で入ると目立つでしょ? だから私がお迎えに行ったの」

腕を組んだまま、二人はホテルに入った。

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