その男、激震!(61)

乱暴な口淫に、大喜の恥じらいもぶっ飛んだ。
自分以外の男のことなど忘れてしまえと食い千切られるんじゃないかと思うほど激しい。
だが大喜は自分より、佐々木の方が心配だった。
オッサン窒息するんじゃないか、大丈夫かよっ、と佐々木は喉の奥深くまで大喜の竿を銜え込む。
嘔吐いても不思議がないくらいだと思うのに、佐々木に目をやると、いつもは鋭い眼球に余裕の笑みを浮かべ、心底楽しんでいるように見える。

――オッサン…、ヤラシイ目をしてる…最高!

同情じゃない。
雄として自分をちゃんと欲している。それが、大喜には嬉しくて堪らない。
が、すぐに、自分の心情に浸っていることも、ままならなくなった。
佐々木の巧みな動きにより引き出された快感が大喜から思考を奪う。

「…オッサン、…我慢できないっ、…出るっ」

さあ、出せ、と佐々木が力強く吸引する。

「――うッ」

爆ぜたいという本能のまま、大喜が果てる。
当たり前のように大喜の吐き出したモノを、佐々木が嚥下する。
やめろ、なんてもちろん大喜は言わない。
久しぶりの味を堪能される羞恥はあるが、以前となんら変わらない行為が大喜には嬉しかった。

「堪え性がないな。ちょっと相手しなかった間に、えれ~早漏になったものだ。しかも味に欲求不満が出てるぞ」

揶揄の言葉も、今の大喜には心地良かった。
佐々木は佐々木で、言葉裏腹に『放って置いて悪かったな』と大喜の頭を優しく撫でている。

「…仕方ないだろ。超、気持ち良かったんだから…ハァ、マジ、良かった…」

言葉尻の『良かった』は佐々木とやっとベッドイン出来て良かったという意味だ。
今までが、長かった。そして、辛かった。その分、感動も大きい。
まだ正確には繋がってないが、それでも嬉しくて、眦が熱くなる。

「泣いてんじゃね~ぞ。啼くのはこれからだ。久しぶりだから血ぃ出るかもしれね~な。痛いからってピーピー泣くなよ」
「それ見て、可哀想だ~って、オッサンが泣くんじゃないのか?」
「…かもな」

ははは、やっぱ、オッサンだよ。
そこは虚勢張ればいいものを、バカ正直に答える佐々木に、大喜は笑ってしまった。

「余裕じゃね~か。ほら、サッサと俺に喰わせろ。喰って欲しかったんだろ、エロガキ」

乱暴に身体を裏返しにされ、佐々木が大喜の尻を左右に割る。

「腹空かせているのは、オッサンだろ、エロゴリラ」
「な~にがゴリラだ。てめ~は、ボンか!」

バシッと、佐々木が大喜の尻を叩く。

「痛て~だろ!」
「躾だ」
「ふざけるなよ!」
「ふざけてない。特に躾が必要なのが、ココだよな」

露わになった大喜の蕾を覗き込みならが言う。
距離が近すぎて、佐々木の荒い鼻息がそこに掛かる。

「ジロジロ、見るな!」