激震を更新予定でしたが…急遽仕事が舞い込んでしました。
仕事・・・自粛解除になっても、ちょっと怖いんですが…
ということで、イベントで百円玉配布したものを数回にわけUPします。いつもの逆ですね…いつもはオンラインで更新後に頒布(販売等)ですけど。
百円ダマは紙代として捉えていただけると、不公平感がなくよろしいかと思います。
「頼む、今日一緒に呑(の)んでくれ」
呑みに誘う顔じゃない。
俺は願いを叶える神仏か?と勘違いしそうなぐらい懇願されている。
必死とは無縁、どちらかといえば飄々としている同僚に頼まれたら嫌とは言えないだろう。
むしろ、内心では嬉しくて飛び上がりそうなくらいだ。
なぜなら俺は密かにこの同僚「中島陽人(はると)」を想っているからだ。
想うというと響きがいいが、実際は性欲からきている好意だと想う。
中学で脱童貞という周囲より少し早めの大人の階段に片足突っ込んだ俺「殿里大和(とのさとやまと)」は、中学二年の夏からずっと女が切れたことがない。
女子曰く、俺はセクシーなんだそうだ。
年上の女からは「フェロモン」という言葉を何度も耳にした。
俺も女性の身体が好きだし、女性の膣を征服するまでの駆け引きも大好きだ。
俺の恋愛は心じゃなくて身体が先走る。
それがどうして中島なのかというと「淫夢」のせいだ。
夢の中は俺の意思とは関係なくストーリーが進む。
夢の中で俺はバックスタイルでセックスしていた。
俺が果てる瞬間、アンアンと快楽を貪っていた相手が振り返った……中島陽人!
ハッと目が覚めた俺の下着の中は、俺が出したもので濡れていた。
中島で夢精。
それ以来、どうも中島が気になる。
夢の中の喘ぎ声を実際に聞いてみたい。
中島が俺と同じ男だということは百も承知だが、理屈じゃなく本能がヤツを征服したいと訴える。
もしかしたら女とやり過ぎて脳が変化を求めているのかもしれない。
とにかく気になる。
しかしまだ、密かに想う、で留めている。
女の場合と違って、どう攻略すれば良いのか全く分らないからだ。
だがそろそろ行動に移したいと思っていた矢先の呑みの誘い。
「特に予定もないから、付きあうよ」
「良かった! ァアア…抱きつきたいぐらい嬉しい」
と言いながら飛びつかれた。オイオイ。
「ぐらいって、お前、抱きついてる」
「悪い、ちょっと興奮した。断られたらどうしようと思ってたから。どうしてもトノに一緒に行って欲しい店があるんだ。よろしく~」
トノというのは俺のことだ。
同僚は俺のことをトノと呼ぶ。
自分の希望が叶うと知ると、中島は跳ねるように仕事に戻っていった。
ヤバイヤバイ、あとちょっとで押し倒すところだった。
中島の体臭がまだ鼻腔に留まっている。
中島をモノにするチャンス到来。
今夜一気に進むぞ。
浮かれすぎて中島が必死で懇願する理由を俺はこのとき一切考えなかった。
ダイダイです。明日も仕事終わった深夜に更新するらしいです。ランクに参加中です。下のランクバナー(1)(2)で応援〔ポチ〕頂ければ幸いです。
(1)& (2)
Thanks a lot!
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