『その男、激震!5』(時枝日記も含まれています)中央書店コミコミスタジオさまにて、お求め頂けます
「潤がそうしたいなら仕方ない。不本意だけど…」
黒瀬が時枝に近づき、時枝から潤を遠ざるかのように二人の間に割り込んだ。
潤と時枝、双方の頭に「まさか」の三文字浮かんだ。
その三文字は、現実となる。
黒瀬の存在を感じたユウイチが「ウ~~~」と呻るも
「邪魔」
の一言でユウイチは時枝から乱暴に離され、潤へ渡された。
「ふ~ん、一日に何度もそんな貧相なモノを見たくないんだけど。コレで遊びたがるユウイチも兄さんも、趣味が悪いとしか言いようがない」
黒瀬は毛布を捲ると時枝の股間を凝視しる。
黒瀬の軽蔑を含む冷たい視線に、時枝のモノがあっという間に膨らみを失う。
「いっそ切ってしまえば? 必要ないんじゃない」
「あります!」
と時枝が即答する。
「却下」
却下ってなんだ?
俺の大事な息子を切り落とすつもりか?
いくらなんでも…武史でも…この悪魔が服を着たような男でもそれはないだろ、と時枝が自問自答している間に、黒瀬の注意は時枝から潤に移っていた。
ユウイチを左腕に抱いた潤が、黒瀬のシャツの裾を背後から引っ張り、
「黒瀬、どうして? 黒瀬のすることは全部正しいけど、それは駄目だよ…それだけは駄目だ」
と、黒瀬に訴えた。
「それって?」
黒瀬が潤を振り返る。
「切るとか俺が絶対に許さない」
黒瀬を睨む潤の目は、洪水の一歩手前である。
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(1)& (2)
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トラコミュ オリジナルBL小説・・・ストーリー系 |
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