その男、激震!(206)

 『その男、激震!5』(時枝日記も含まれています)中央書店コミコミスタジオさまにて、お求め頂けます

「潤がそうしたいなら仕方ない。不本意だけど…」

黒瀬が時枝に近づき、時枝から潤を遠ざるかのように二人の間に割り込んだ。
潤と時枝、双方の頭に「まさか」の三文字浮かんだ。
その三文字は、現実となる。
黒瀬の存在を感じたユウイチが「ウ~~~」と呻るも

「邪魔」

の一言でユウイチは時枝から乱暴に離され、潤へ渡された。

「ふ~ん、一日に何度もそんな貧相なモノを見たくないんだけど。コレで遊びたがるユウイチも兄さんも、趣味が悪いとしか言いようがない」

黒瀬は毛布を捲ると時枝の股間を凝視しる。
黒瀬の軽蔑を含む冷たい視線に、時枝のモノがあっという間に膨らみを失う。

「いっそ切ってしまえば? 必要ないんじゃない」
「あります!」

と時枝が即答する。

「却下」

却下ってなんだ?
俺の大事な息子を切り落とすつもりか?
いくらなんでも…武史でも…この悪魔が服を着たような男でもそれはないだろ、と時枝が自問自答している間に、黒瀬の注意は時枝から潤に移っていた。
ユウイチを左腕に抱いた潤が、黒瀬のシャツの裾を背後から引っ張り、

「黒瀬、どうして? 黒瀬のすることは全部正しいけど、それは駄目だよ…それだけは駄目だ」

と、黒瀬に訴えた。

「それって?」

黒瀬が潤を振り返る。

「切るとか俺が絶対に許さない」

黒瀬を睨む潤の目は、洪水の一歩手前である。

ダイダイです ランクに参加中です。下のランクバナー(1)(2)で応援〔ポチ〕頂ければ幸いです。だ~か~ら~オッサンは??? 放置プレイってこと???
(1)にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ& (2)
Thanks a lot!

トラコミュ
オリジナルBL小説・・・ストーリー系

文庫帯企画小冊子年末に発送済です☆