その男、激震!(203)

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「もう少し、こちらに来ませんか?」

時枝は上半身だけ起こし、ベッドヘッドにもたれた。

「…あのう、突然、お邪魔してしまい」

時枝のプクッと腫れた乳首を目にした潤が、慌てて視線を反らす。

「潤さま、それはさっき伺いましたよ。さあ、こちらへ。私がベッドから出てもいいのですが、なにぶん全裸ですので」
「…では…、遠慮なく」

言葉通りだった。

「時枝さーん!」

潤は遠慮することなく時枝に近づいた。
いや、飛び掛かった。
再会を果たしたときのユウイチのように時枝めがけてベッドにダイブした。

「…潤さま、見事なジャンプですね」

時枝が、自分に抱きついた潤の背を優しく撫でる。

「会いたかった!!! とっても会いたかった! 墓参りじゃなくて、直接会いたかったっ! やっと会えた!」
「色々とご心配をお掛けしたようで、申し訳なく思っています」
「時枝さんが謝ることは何もない! いつも力になれないのが悔しい……」

時枝の肩がじんわり熱い。

「…潤さま」
「――成長してるところを見せるつもりが…」
「私のために涙を流すなんて、おバカさんですね。でも、ありがとうございます」

そう語る時枝も鼻の奥がツンとしていた。

「黒瀬に怒られるかもしれないけど、少しの間、このままでいたい」

潤は時枝にしがみついたままだ。

「怒りはしませんよ。社長は私ごときに嫉妬などしません。どちらかといえば…別のモノが…私にじゃなくて潤さまに嫉妬してるみたいです…コラッ、止めなさい」

時枝の股の間で、ユウイチが自分の存在を猛烈にアピールし始めた。

 

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