その男、激震!(192)

★コミコミスタジオさまにて通販中。黒桐Co.企画応募用台紙付のタイトルは「その男、激震4」です★

 

「サラン、調子はどうだ?」

サランは朝から何度も手鏡で自分の顔を見ていた。
薄化粧を施し、ソワソワしながら勇一の来訪を待っていた。

「イル! …」

勇一の姿に喜んだサランが、ルーシー姿の時枝を視界で捉えるなり、戸惑いの表情を見せる。

「昨日より、顔色がいい。綺麗だ」

勇一は時枝を紹介せずにサランの側に寄ると、ゆっくりとサランの上半身を起こし、その唇に自分の唇を重ねた。

(……人がいるのに)

勇一の口付けは嬉しかったが、勇一と一緒に入ってきた『女性』がサランは気になり、唇を勇一に預けたまま、視線の端で『女性』を盗み見た。

(泣いてる!)

その涙が笑顔の中に溢れるていることが、泣いている以上にサランには驚きだった。

「…ふ。イル、彼女は?」

勇一が離れた唇を閉じることなく、サランが訊く。

「彼女は…、おい、なんだ、その顔! 泣いていたのか?」

時枝の涙に勇一が遅れて気付いく。

「はじめまして、時枝勝貴と申します。訳あって、女装をしていますが、性別は男です」

勇一の紹介を待たず、時枝は拙い韓国語を駆使し、サランに自己紹介をした。

「ウソッ! 男性???」
「驚かせてしまい、申し訳ございません。あとこの涙は嬉し涙です。あなたと勇一の仲睦まじい姿を拝見できたことが嬉しかったので…勇一、通訳!」

これは日本語だった。

 

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