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文庫帯企画第三弾発送済です。(遅くとも今週末には届くはずです)
「これからってことは、結婚を前提に付き合ってる女はいるのか?」
「おかげさまで」
と佐々木からの問いに金田が即答した。
「――嘘だ…」
木村が金田の言葉の意味に床の上で茫然自失する。
「何が嘘なんですか?」
「イヤ…何でもない……」
先程までの刺々しい勢いが木村から消えた。
木村はどうしてこんなにショックを受けているのか自分でも分からなかった。
「では、私からお二人に今後の予定を。まず、この奥にシャワー室がありますので、そこで船旅の汗を流して下さい。空腹でしょうからその間に食事を手配しておきます。食後に仮眠を二時間程取って頂きます」
「食事と仮眠か。それは有り難い」
「その後、ショーについての説明をさせて頂きます」
「それは金田が?」
「はい。実際のショーの進行も私がさせて頂きますので、ご安心下さい」
「そうか、そうか。それなら安心だ。その…アレだな。ショーっていうのは…」
脱ぐだけなのか、というニュアンスを含め、佐々木が確認する。
「脱いでいただければ、あとはこちらで上手くやりますから」
「よろしく頼む」
と軽く頭を下げた佐々木が頭を上げるなり、金田の耳元で『木村と俺の合体とか絶対ナシだぞ』と、早口で囁いた。
「若頭と木村さん? ナイナイ」
「木村、聞こえたか? オイ、木村」
木村の耳に、金田の説明は一切届いてなかった。
木村は膝を抱え『どんな女だ』とブツブツ繰り返し呟いてた。
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