その男、激震!(179)

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文庫帯企画第三弾の応募、〆キリ間近!

 

『は?』

佐々木の足が止まる。
何事だと、黒服集団の視線が佐々木に向かう。
そんな視線などお構いなしに、

「木村、てめぇ、今何て言った?」

怒り露わの佐々木が木村に掴みかかる。

「わ、若頭っ、落ち着いて!」
「俺は冷静だ! てめぇ、俺に向かってなんて言った? は?」
「何も言ってません!」

それは木村には真実だった。
腹の中だけで呟いたつもりだった。

「嘘つきは泥ボーの始まりって、か~ちゃんに習わなかったのか? あ?」
「嘘も方便と習いました!」
「俺はメデテェ人間か?」
「――褒め言葉です!」

木村が言ったのを最後に、二人は無言になった。不意の激痛にならざるを得なかった。
二人同時に背中を棒で殴られ、自分達が自由に会話が許される立場にないことを思い出す。

『あとで覚えてろ!』

痛みに顔を歪めた佐々木が、木村にガンをとばす。

―――若頭、それどころじゃないですって。
そこら中に貼ってあるポスターみて気付いて下さいよ。
男の裸やら、男同士絡んでるじゃないですかっ!
昔、若頭の可愛い大森が男に掘られた場所と同じ匂いです!
間違いありませんっ。
きっと俺たち…客じゃありません!
元組長代理が絡んでいるんです。
最悪を想定して間違いありません!

と背中の痛みで涙目の木村が、眼球だけで訴える。
もちろんその訴えが佐々木に伝わるはずもなく、ただ睨まれるだけであった。

 

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