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「こぅのぉお~大バカ野郎!」
罵声と共に、潤の右拳が勇一の左頬にとんだ。
「――っ、…なかなかいいパンチだ」
素人の拳など、避けようと思えば勇一には朝飯前だ。
だが避けずに正面から受け止めた。
「俺は…てっきりあんたがダイダイを使って時枝さんに伝えようとしていたのかと思ってた…それも姑息だがな…だが違ったんだ。つまりダイダイはあんたより先に事実を知り…って、どうしてダイダイが先に知ったんだ? まあいい。あの子はあんたと違って優秀だから、そういうこともあるだろう。だが真っ先に報告しようと考えた相手が時枝さんって…あんた、どれだけ信用ないんだよ! ダイダイだって辛かったはずだ。こんな話を時枝さんの耳に入れるの。でも、そっちを選ばせたあんたは…一体、桐生で何をしてるんだ?こんな話を時枝さんに報告させるなよっ! 浮気の結果じゃないとしても、土下座しながら当事者のあんたが時枝さんに報告すべきことだ! 時枝さんのことだから、きっとあんたを責めなかったはずだ。むしろ可哀想な女性に同情すらしてる。子どもを引き取ることしか考えてない。違いますか!」
「全くその通りだ。凄いな、お前の嫁は」
左頬を押さえた勇一がハハハと笑う。
「兄さん、今更なことを言わないでいただけます?」
あなたバカですか、と黒瀬の目が冷ややかに語っている。
「俺もなんて酷な話を勝貴にさせたんだとその点は後悔してる。あいつは早く彼女に会ってやれと、子どものことは心配ないと安心させてやれと本気で言ってくれた。俺の嫁も凄いだろ」
「時枝さんは史上最強の秘書で史上最高の嫁なんです」
気持ちを吐き出し、潤の興奮状態が収束に向かう。
「史上最高の親が抜けてるぞ。もう子どものことで頭がいっぱいだ。いざとなったらルーシーのままでも家政婦やシッターとして桐生に戻るって言ってたぞ」
「時枝らしい発言に目眩を覚えそうです。ふふ、ところで兄さん、そろそろいらっしゃるんじゃないですか?」
黒瀬が時計を見る。
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