その男、激震!(172)

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「兄さん、うちを喫茶店と勘違いされていませんか?」

と、黒瀬が嘆くのも一理ある。
何故なら、勇一が『部屋を貸せ。面会したいヤツがいる』と黒瀬が取締役社長を務める株式会社クロセの社長室に似合わないスーツ姿でやってきたのだ。

「企業のトップが細かいこと言うな」
「桐生の事務所や他の場所ではできない話をするつもりですか? それとも相手が問題なんですか? どっちにしても俺たちを巻き込むつもりですよね」

勇一と黒瀬の異母兄弟がいるのは社長室奥の仮眠室だ。
仮眠用のベッドに勇一が座り、黒瀬が冷ややかな顔で、その前に立っている。

「そうだ。巻き込む気満々でやってきた」
「隠し子でも出てきましたか?」
「はあ? どうして武史が知ってるんだ!」
「図星でしたか。ヤレヤレ。冗談のつもりでしたが…ふふ、桐生に跡取り誕生ですか。これで時枝の気苦労が一つ減りますね」
「…減らない」

勇一と黒瀬にお茶を運んできた潤が、暗い声でぼそりと言う。

「潤、今の話、聞いたんだ」
「はい、社長。はっきりと。昨日、大喜が慌てていたのはこの件ですか」
「多分ね」
「申し訳ございませんが、社長、これをお願いします」

潤が二人分の湯飲みが載った盆を黒瀬に預けた。

「――組長さん、時枝さんを死ぬような目に遭わせておきながら、時枝さんがいなくなった途端、浮気したということで間違いありませんか?」

丁寧に言ってはいるが、口調とは裏腹に潤からは怒りのオーラが発せられている。

「えーと、それはな」

違うと説明しようとした勇一のシャツに潤の手が伸びる。

 

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